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四十歳の決意 その二 インドに学ぶ [講談]

インドにはカースト制度というものがあり、
これが身分差別になっていて、
現在は、廃止されています。
それでも長年続いてきた影響はいまだに残っています。

現在では、「カースト」と言わずに、「サマージ」というそうです。
サマージは何かと言いますと、
職業組合のこと。
講談師組合であったり、講談師協会というようなもの。

インドの職業選択は、
現在では、変わりつつあるのですが、
やはり依然として世襲が多いようです。

インドにも講談師のような語り部がいて、
ポトゥと言いまして、
一人の芸人が、絵巻物を見せながら、リズムよく、物語を語っていきます。

日本の紙芝居に近いのかも分かりません。

インドでは、
職業は世襲でしたから、このポトゥのやはり代々世襲で、物語を受け継いできました。
親子だけではなく、
親類一同も同じ職業です。
その同じ職業で、一緒に村に住んで、「サマージ」という組合を組織しているのです。
親から子へ、
物語、語り方、そして、絵の描き方を教えるそうです。

ところが、
海外から観光客が来ると、
この芸能に興味を持ち、
何かお土産に買って帰りたいと思い、
声や物語は持ち帰れないので、絵を買って帰ります。

絵がよく売れる。
すると、親は子に、語りを教えるのを止めて、絵の描き方だけを教えるようになるそうです。
絵が売れて、それで生活が出来るのですから、
難しい語りをわざわざ教えなくても良い。

ですから、インドでも、講談というのは、絶滅寸前だそうです。
世界的に、講談というのは、滅ぶ運命にあるのかも分かりません。

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