餞別 [お遍路]
早速、餞別を頂戴しました。
「無事に戻って来て下さい。
また南湖さんの講談を聞きたいです」
と言って頂けるのは、非常に有難いです。
感謝を込めて、餞別を下さった方のお名前を記します。
頂戴しました順です。
ビビンパの会様
鮫皮山葵様
本当に有難うございます。
まだまだ募集しております!
「無事に戻って来て下さい。
また南湖さんの講談を聞きたいです」
と言って頂けるのは、非常に有難いです。
感謝を込めて、餞別を下さった方のお名前を記します。
頂戴しました順です。
ビビンパの会様
鮫皮山葵様
本当に有難うございます。
まだまだ募集しております!
四国霊場・番外札所 鯖大師本坊 [お遍路]
亡き師匠が、
仕事で徳島に行き、
その仕事が縁となって、
鯖大師の御住職とお付き合いが出来たそうです。
三月から歩いて遍路をするので、
御住職にその御挨拶をさせて頂きました。
遍路は一人で歩くのが良い。
誰かと一緒に回れば楽しいが、
相手のことも考えなければならない。
人生で自分のことだけを考える時間というのはあまりない。
ただひたすら自分のことだけを考える。
過去の自分、現在の自分。
自分のことだけを考えて歩く。
ということを、
御住職から伺い、
遍路への気持ちが盛り上がってきました。
明日は師匠の誕生日です。
仕事で徳島に行き、
その仕事が縁となって、
鯖大師の御住職とお付き合いが出来たそうです。
三月から歩いて遍路をするので、
御住職にその御挨拶をさせて頂きました。
遍路は一人で歩くのが良い。
誰かと一緒に回れば楽しいが、
相手のことも考えなければならない。
人生で自分のことだけを考える時間というのはあまりない。
ただひたすら自分のことだけを考える。
過去の自分、現在の自分。
自分のことだけを考えて歩く。
ということを、
御住職から伺い、
遍路への気持ちが盛り上がってきました。
明日は師匠の誕生日です。
謹賀新年 [お遍路]
あけましておめでとうございます。
本年も応援して下さいますよう何卒宜しくお願い申し上げます。
さて、今年も一人旅に出ます。
そこでブログのタイトルを「旭堂南湖漫遊記」と致しました。
全国に弘法大師ゆかりの霊場がたくさんありますが、
その中でも、四国八十八ヶ所の霊場を巡ることを、お遍路と申します。
お遍路に行く方が、年間十万人とも、二十万人とも言われています。
ちょっとしたブームになっているのでしょう。
NHKの朝ドラ「ウェルかめ」の主人公は、徳島のお遍路宿に生まれた女性です。
バラエティ番組「水曜どうでしょう」でも、何度もお遍路に行っています。
今年はお遍路に行ってきます。
こう言うと、
「えっ」
と驚かれることもありますが、
「ラオスに行ってきます」
と言った時よりも、
断然、反応は良いです。
「行ったことがあるよ」
と言う方もおられますし、
「一度は行きたいなあ」
と言う方もいます。
ただ、必ず聞かれるのが、
「どうしてお遍路に出ようと思ったの?」
詳しく説明すると、
三日ぐらい掛かりそうです。
「年金払ってないの?」
「いやいや、ちゃんと払っていますよ」
民主党の菅直人さんは年金問題でお遍路に出たそうですが、
私は違います。
簡単に説明します。
初めて一人旅をしたのは、三十歳の時でした。
三十歳の記念に何かしたいと思い、
今までしたことがないことに挑戦しました。
それが一人旅でした。
なぜか波照間島に行きました。
波照間島の最南端にある碑の前で、ヤギに囲まれながら、
自分が今、波照間島にいることが不思議でならなかったのですが、
縁が重なって、そこにいたのでしょう。
その後、
オランダのスケベニンゲンという名の浜辺で風邪を引くとは思いもしなかったし、
ラオスの電気のない島で川の水のシャワーを浴びるとは思いもしなかったし、
奄美大島でヒッチハイクをして銭湯に行くとは思いもしなったです。
しかし、
それらは全て、旅に出て、実際に経験したことでした。
人生と言うのは不思議なものですね。
きっかけは、三十歳の一人旅。
この時に、旅の面白さを知りました。
奄美大島に行って、
日本の素晴らしさを改めて感じました。
人が素晴らしい。
風景が素晴らしい。
どの土地に行っても歴史があり、
それが現在までも語り継がれています。
まだまだ知らない日本がたくさんあるので、
行ってみたいと思うようになり、
それが今年のお遍路に繋がっています。
お遍路をするには、
車、バス、タクシー、バイク、自転車、
様々な方法があるのですが、
私は歩いて回るつもりです。
講釈師として、
四国の歴史を感じる為に、
自分の足で歩いて、土地の話を聞き、
大阪に持ち帰りたいと思っております。
その昔、講釈師は、地方巡業した時に、
地方で話を仕入れ、それを持ち帰って高座で披露したそうです。
大河ドラマが「龍馬伝」。
年末のドラマが「坂の上の雲」。
四国から始まる歴史ドラマが注目を浴びています。
年間十万人以上の方が、お遍路に行かれますが、
歩く方は少なくて、三千人程だそうです。
歩き遍路をするには、
三つの事柄が必要だと言われております。
一に時間、二に健康、三にお金。
まずは時間。
自由業ですから、時間は自由に調整できます。
ラジオ番組をやっていた時は、
二週間に一度、ラジオ大阪のスタジオに足を運ぶという生活でしたから、
長期の旅は難しかったのですが、
昨年、番組が終わってしまったので、それが可能になりました。
次に健康。
健康は大事ですね。
昨年、手術を経験しましたので、つくづくそう思います。
五年前、初めて徳島に行った時、
白装束で黙々と歩くお遍路さんを見ましたが、
全くやりたいとは思いませんでしたし、
仮に歩いたとしても、歩き通せるとは思いませんでした。
ところが昨年から断酒を続けたお陰で、
体重が減り、体が軽くなって、歩くのが楽しくなりました。
ここ十年間の内で、今が一番、気力体力が満ち溢れている気がします。
仕事に行く時でも、
二、三駅なら、電車に乗らずに歩いていきます。
楽屋でこういう話をしていると、
後輩の南青君が、
「電車賃ないんですか?」
と聞いてきましたが、そういうことではないです。
歩くのが楽しいから、歩いているのです。
五キロぐらいは軽く歩けます。
しかし、先日、十キロ歩いてみたら、ちょっとくたびれました。
お遍路では、毎日、二、三十キロ歩くそうです。
大丈夫かな。
まあ、何とかなると思います。
最後のお金。
歩き遍路をすれば、一日一万円程掛かると言われています。
宿代が約六千五百円。
食事代が三食で三千円。
納経代やお賽銭で五百円。
これが五十日続くと、総額五十万円。
相当贅沢な旅です。
流石に、そこまでお金を掛けた旅は出来ません。
では、どうすればいいのか。
昨年、滋賀県の朽木村のイベント「山水人」に行きました。
その時、森の中のキャンプサイトで寝たのですが、
寝床は、落ち葉の上にシートを敷いて、雨除けの屋根代わりにタープ(大きな布)を張って、寝袋で眠りました。
奄美大島でキャンプをした時はテントがありましたが、
山水人ではテントなしです。
横から風が入ってきます。
頭の上を蜘蛛が歩きます。
よく分からない虫達も近寄ってきます。
テントは家に住んでいる感覚がありますが、
落ち葉の上は、地球と一体になった気がします。
そこで、野を宿とする。
つまり、野宿をすれば、宿賃はかかりません。
おそらく、弘法大師も宿には泊らなかったはずです。
南青君なら、
「宿賃ないんですか?」
と言いそうですが……。
皆既日食を見に行くときに、
キャンプ用品を買ったので、安全に野宿できる装備はございます。
歩き遍路に必要な三つの事柄は、全て揃っています。
そして、
お遍路の道は祈りの道です。
何を祈るのか。
個人的な、些細なことで言いますと、
「講談が上手になりたい」
実はこの答えは分かっておりまして、
それは祈ることではなく、ひたすら研鑽を積み重ねるしかないのです。
ちゃんと分かっています。
ならば、もう一つの祈り。
「全ての人々が幸せになりますように」
実はこの答えも分かっておりまして、
講談を聞いて頂くことによって、人々は幸せになるはずです。
講談にはそれだけの力があります。
講談師ですから、そう信じています。
現在、政治、経済等、多くの問題があり、
人々が必ずしも幸せでないのは、講談をあまり聞かないから……。
というのは、冗談です。
まあ、あまり深く考えず、
徳島では、すでにお二方が、
「家に泊まってもいいよ」
と言って下さっていますので、
講談師として、
日本を知るため、
四国を知るため、
感謝の気持ちを忘れず、
あなたの幸せを祈りながら、
歩きたいと思います。
三月中旬に旅立ち、
四月末に帰ってきます。
遍路の季語は春だそうですね。
春は一年で一番お遍路さんが多い時期。
桜が咲きはじめ、そして散っていく。
季節の移ろいを感じながら、歩いて行くそうです。
最後になりましたが、
「無事に帰って来い。必ず帰って来い。応援するぞ」
という方がおられましたら、
本年も応援して下さいますよう何卒宜しくお願い申し上げます。
さて、今年も一人旅に出ます。
そこでブログのタイトルを「旭堂南湖漫遊記」と致しました。
全国に弘法大師ゆかりの霊場がたくさんありますが、
その中でも、四国八十八ヶ所の霊場を巡ることを、お遍路と申します。
お遍路に行く方が、年間十万人とも、二十万人とも言われています。
ちょっとしたブームになっているのでしょう。
NHKの朝ドラ「ウェルかめ」の主人公は、徳島のお遍路宿に生まれた女性です。
バラエティ番組「水曜どうでしょう」でも、何度もお遍路に行っています。
今年はお遍路に行ってきます。
こう言うと、
「えっ」
と驚かれることもありますが、
「ラオスに行ってきます」
と言った時よりも、
断然、反応は良いです。
「行ったことがあるよ」
と言う方もおられますし、
「一度は行きたいなあ」
と言う方もいます。
ただ、必ず聞かれるのが、
「どうしてお遍路に出ようと思ったの?」
詳しく説明すると、
三日ぐらい掛かりそうです。
「年金払ってないの?」
「いやいや、ちゃんと払っていますよ」
民主党の菅直人さんは年金問題でお遍路に出たそうですが、
私は違います。
簡単に説明します。
初めて一人旅をしたのは、三十歳の時でした。
三十歳の記念に何かしたいと思い、
今までしたことがないことに挑戦しました。
それが一人旅でした。
なぜか波照間島に行きました。
波照間島の最南端にある碑の前で、ヤギに囲まれながら、
自分が今、波照間島にいることが不思議でならなかったのですが、
縁が重なって、そこにいたのでしょう。
その後、
オランダのスケベニンゲンという名の浜辺で風邪を引くとは思いもしなかったし、
ラオスの電気のない島で川の水のシャワーを浴びるとは思いもしなかったし、
奄美大島でヒッチハイクをして銭湯に行くとは思いもしなったです。
しかし、
それらは全て、旅に出て、実際に経験したことでした。
人生と言うのは不思議なものですね。
きっかけは、三十歳の一人旅。
この時に、旅の面白さを知りました。
奄美大島に行って、
日本の素晴らしさを改めて感じました。
人が素晴らしい。
風景が素晴らしい。
どの土地に行っても歴史があり、
それが現在までも語り継がれています。
まだまだ知らない日本がたくさんあるので、
行ってみたいと思うようになり、
それが今年のお遍路に繋がっています。
お遍路をするには、
車、バス、タクシー、バイク、自転車、
様々な方法があるのですが、
私は歩いて回るつもりです。
講釈師として、
四国の歴史を感じる為に、
自分の足で歩いて、土地の話を聞き、
大阪に持ち帰りたいと思っております。
その昔、講釈師は、地方巡業した時に、
地方で話を仕入れ、それを持ち帰って高座で披露したそうです。
大河ドラマが「龍馬伝」。
年末のドラマが「坂の上の雲」。
四国から始まる歴史ドラマが注目を浴びています。
年間十万人以上の方が、お遍路に行かれますが、
歩く方は少なくて、三千人程だそうです。
歩き遍路をするには、
三つの事柄が必要だと言われております。
一に時間、二に健康、三にお金。
まずは時間。
自由業ですから、時間は自由に調整できます。
ラジオ番組をやっていた時は、
二週間に一度、ラジオ大阪のスタジオに足を運ぶという生活でしたから、
長期の旅は難しかったのですが、
昨年、番組が終わってしまったので、それが可能になりました。
次に健康。
健康は大事ですね。
昨年、手術を経験しましたので、つくづくそう思います。
五年前、初めて徳島に行った時、
白装束で黙々と歩くお遍路さんを見ましたが、
全くやりたいとは思いませんでしたし、
仮に歩いたとしても、歩き通せるとは思いませんでした。
ところが昨年から断酒を続けたお陰で、
体重が減り、体が軽くなって、歩くのが楽しくなりました。
ここ十年間の内で、今が一番、気力体力が満ち溢れている気がします。
仕事に行く時でも、
二、三駅なら、電車に乗らずに歩いていきます。
楽屋でこういう話をしていると、
後輩の南青君が、
「電車賃ないんですか?」
と聞いてきましたが、そういうことではないです。
歩くのが楽しいから、歩いているのです。
五キロぐらいは軽く歩けます。
しかし、先日、十キロ歩いてみたら、ちょっとくたびれました。
お遍路では、毎日、二、三十キロ歩くそうです。
大丈夫かな。
まあ、何とかなると思います。
最後のお金。
歩き遍路をすれば、一日一万円程掛かると言われています。
宿代が約六千五百円。
食事代が三食で三千円。
納経代やお賽銭で五百円。
これが五十日続くと、総額五十万円。
相当贅沢な旅です。
流石に、そこまでお金を掛けた旅は出来ません。
では、どうすればいいのか。
昨年、滋賀県の朽木村のイベント「山水人」に行きました。
その時、森の中のキャンプサイトで寝たのですが、
寝床は、落ち葉の上にシートを敷いて、雨除けの屋根代わりにタープ(大きな布)を張って、寝袋で眠りました。
奄美大島でキャンプをした時はテントがありましたが、
山水人ではテントなしです。
横から風が入ってきます。
頭の上を蜘蛛が歩きます。
よく分からない虫達も近寄ってきます。
テントは家に住んでいる感覚がありますが、
落ち葉の上は、地球と一体になった気がします。
そこで、野を宿とする。
つまり、野宿をすれば、宿賃はかかりません。
おそらく、弘法大師も宿には泊らなかったはずです。
南青君なら、
「宿賃ないんですか?」
と言いそうですが……。
皆既日食を見に行くときに、
キャンプ用品を買ったので、安全に野宿できる装備はございます。
歩き遍路に必要な三つの事柄は、全て揃っています。
そして、
お遍路の道は祈りの道です。
何を祈るのか。
個人的な、些細なことで言いますと、
「講談が上手になりたい」
実はこの答えは分かっておりまして、
それは祈ることではなく、ひたすら研鑽を積み重ねるしかないのです。
ちゃんと分かっています。
ならば、もう一つの祈り。
「全ての人々が幸せになりますように」
実はこの答えも分かっておりまして、
講談を聞いて頂くことによって、人々は幸せになるはずです。
講談にはそれだけの力があります。
講談師ですから、そう信じています。
現在、政治、経済等、多くの問題があり、
人々が必ずしも幸せでないのは、講談をあまり聞かないから……。
というのは、冗談です。
まあ、あまり深く考えず、
徳島では、すでにお二方が、
「家に泊まってもいいよ」
と言って下さっていますので、
講談師として、
日本を知るため、
四国を知るため、
感謝の気持ちを忘れず、
あなたの幸せを祈りながら、
歩きたいと思います。
三月中旬に旅立ち、
四月末に帰ってきます。
遍路の季語は春だそうですね。
春は一年で一番お遍路さんが多い時期。
桜が咲きはじめ、そして散っていく。
季節の移ろいを感じながら、歩いて行くそうです。
最後になりましたが、
「無事に帰って来い。必ず帰って来い。応援するぞ」
という方がおられましたら、