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四十歳の決意 その四 結論として [講談]

私のよく知っているお子さんで、
三歳になるのですが、
非常に講談が好きなのです。

このお子さんの家には、
壁にひらがなで書いた講談の台本が貼ってあり、
この子供も、
自主的に、
「講談の稽古するわ」
と言って、お稽古をするそうです。

将来の大名人かもしれません。

例えば、
スポーツ、芸術、芸能に携わる職業で、
世界的な活躍をする人物は、
幼少の頃から、その職業に触れていて、練習をしています。

例えば、
イチロー選手は、私と同じ年ですが、
小学校の頃から、野球をやっています。

ゴルフの石川遼選手は、六歳からゴルフを始めています。

卓球の福原愛選手は、三歳から卓球を始めています。

囲碁の井山裕太さんは、五歳から囲碁をやっているそうです。

だから、我が息子は、
お子さんだったのが、息子って書いてしまいましたが、

小学生時代から、高座に上がり、
小学生卒業と同時にプロ入り、
中学校は義務教育ですから、一応、卒業するとして、
高校は行かずに、講談一筋で生きればいいんじゃないでしょうか。

勿論、職業選択の自由もあり、
本人の意志を尊重します。

それを十分に理解した上で、あえて言いますが、
未来の為です。

十代前半で入門して、記憶力の一番良い時期に、
数学や物理の法則よりも、膨大な伝統的な講談の物語を頭に入れる方が、
本人の役に立つんじゃないでしょうか。

本人が講談の世界に入れば、
滅びつつある講談を未来に受け継ぎ、
やがて、国の宝となり、日本の為、未来の為になるんじゃないでしょうか。

小学校から野球を始めても、
全員が、イチロー選手のようになれる訳ではありませんが、
講談は人数がいないのです。
日本の人口の百万人に一人もいないのです。

講談が好きになって、
日本の未来を考えてくれたらなあと思います。

当面の目標は、
全日本小学生講談大会を六連覇することです。
ライバルが現れることを願っています。

そんなことを言いながら、
中学生の息子が反抗期に、
「講談師になんかならへん。公務員になってやる」
なんて言って、私が、
「それだけはやめてくれ」
という会話があるかも分かりません。

まあ、それでも構わないのです。
講談を幼少の頃から稽古することに、
人生でマイナスになるようなことは、これっぽっちもないのですから。

講談師になっても、
世襲のメリットはほとんどなく、
ただ、私の釈台と着物と、膨大な講談の資料が、粗大ごみにならないだけです。

安定しない、
世間に認知されていない職業を生業とするのは、
困難が多々あるでしょうが、
それでもやってみると、面白いし、奥が深い。

人生を賭けて、講談師として生きるのは、素晴らしいことだと思います。

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