祝島に滞在して その一 [祝島]
祝島という地名を初めて聞いたのは2009年の山水人でした。
山水人は滋賀県の山奥で行われているお祭りです。
自然豊かな場所にテントを張って、
ゆっくりとお祭りを楽しみました。
その時、映画の上映会がありました。
まだ完成前だったのですが、二本の映画を上映していました。
その映画というのが、
「ミツバチの羽音と地球の回転」(鎌中ひとみ監督)
「祝の島」(纐纈あや監督)
です。
原発事故以降、注目を集めた映画です。
映画を観て、その後、
「中電さん、さようなら―山口県祝島 原発とたたかう島人の記録」(著・那須圭子)
「国策の行方―上関原発計画の20年」(著朝日新聞山口支局)
という二冊の本を読んで、
これは現代に日本に生きる全ての人々に伝えたいことであると思い、
講談「祝島 原発反対三十年」というオリジナルの物語を作り上げました。
2011年9月に初演することが決まり、
口演の前に、実際に祝島へ足を運んで、
毎週月曜日に行われているデモに参加しようと、
祝島の旅館に宿泊予約の電話をしたのですが、
予約が一杯で、宿が取れませんでした。
仕方がないので、現地に足を運ぶことなく、
高座に上がりました。
客席には祝島出身で、大阪在住の方がおられ、
「故郷を思い出して、涙がこぼれました」
という感想を頂きました。
季節が冬となり、
年が明けて、春となり、
季節もよくなってきたので、
再び、祝島の旅館に電話をしてみると、
宿が取れましたので、電車に乗って、一人で祝島に向かいました。
2012-04-12 01:50