奄美大島旅行記7 ~皆既日食~ [皆既日食]
奄美から帰って来ると、
必ず聞かれるのが、
「見えたのですか? 見えなかったのですか?」
という質問です。
答えとしては、
「見えたといえば、見えましたし、
見えなかったといえば、見えなかったです」
一言では答えられないのです。
「行って良かったですか? 行かない方が良かったですか?」
という質問には簡単に答えられます。
「行って良かったです」
皆既日食の物語は、
太陽と月が重なる瞬間だけではなく、
「皆既日食を見たい」
と思った時点から始っておりまして、
JALに電話して航空券を取ったり、
アウトドアショップに行ってテントを買ったり、
キャンプの練習をしたり、
大阪にいる時から、ずーっと続いていまして、
皆既日食の瞬間、2009年7月22日午前10時55分が過ぎた今でも、
まだ続いているような気がします。
奄美大島に到着してから、
毎日ずーっと晴れていました。
一度、夜中にスコールがやってきて、驚いたことがありましたが、
午前10時55分はいつも綺麗に晴れておりました。
前日の夕方から踊り始め、
夜中を過ぎ、22日になり、
海辺で護摩焚きがありました。
「明日はどうか晴れますように」
と皆がお祈りしました。
そのまま、朝までずっと踊り続け、
朦朧としながら、空を見上げると、一面の雲でした。
しかし、10時55分には綺麗に晴れると思っておりました。
流石に疲れたので、仮眠することにしました。
怖いのはそのまま皆既日食までずっと眠り続けることです。
「何をしに来たんだ」
となりますよね。
幸い2時間ほどで目が覚めました。
ところどころ晴れ間はありますが、まだ曇が多いです。
それでも晴れると信じておりました。
海辺に移動し、その瞬間を待ちます。
やがて、太陽に月が重なり始めます。
日食メガネで見ると、
太陽が欠けていく姿がはっきりと見えます。
風が強くなり、雲が増えてきました。
雲の向こうに見える太陽の姿が、徐々に小さくなっています。
そして、10時55分。
太陽の姿が消え、辺りは真っ暗。
星は見えません。
地平線の彼方だけが、薄ぼんやりと夕暮れのように赤く染まっています。
風は止まっています。
「ウオー」
という皆の感動の声が響き渡ります。
なぜか、寝ている人もいます。
これだけ暗くなれば、眠くなるのも当然ですが、
折角来たのですから、
「皆既日食ですよ」
起してあげました。
それでも、他にも何人も寝ています。
踊り疲れたのでしょうか。
隣に親子連れがいました。
5歳ぐらいの男の子がヤドカリを捕まえて遊んでいます。
お父さんが子供に向って、
「これ。ヤドカリなんかいつでも見れるから、太陽を見なさい」
と一生懸命言うのですが、
子供は、都会育ちでヤドカリが珍しいのでしょう。
「お父さん。ヤドカリはめったに見られへんけど、太陽はいつでも見れる」
もっともですね。
子供はずっとヤドカリを見ていました。
今はヤドカリの方が興味深く、
皆既日食の珍しさが分からなくても、
大人になったときは、理解するでしょう。
そして、親御さんに感謝すると思います。
2035年9月2日、
再び、日本でも皆既日食を見ることが出来ます。
ヤドカリの子は31歳。
2009年の奄美大島で体感した皆既日食のことを思い出すでしょう。
周りが徐々に暗くなって行き、
人々が歓声を上げていたことは、26年経っても忘れないはずです。
昨年の皆既日食の時、
高城剛が沢尻エリカにプロポーズしたことが話題になりましたが、
この浜辺でも、男性が恋人にプロポーズをしました。
周りにいた全員から、祝福され、
二人は、そのまま役場に向かいました。
この日、奄美大島の役場には、8組程が婚姻届を出したとか。
結婚生活は、
ひょっとすると、曇りの日もあるかも分かりませんが、
後にはきっと太陽が姿を現し、光を届けてくれることでしょう。
2分44秒、太陽は消えました。
長かったです。
やがて、太陽が姿を現しました。
空の彼方を見れば、
サーっとカーテンを開けるように、光が移動し、
再び、明るさに包まれました。
曇っていたので、
ダイヤモンドリングを見たり、
黒い太陽を見たり、
いわゆる、本当の皆既日食は観測出来ませんでしたが、
皆既日食を全身で感じました。
始めの言葉の、
「見えたといえば、見えましたし、
見えなかったといえば、見えなかったです」
というのは、こういうことなのです。
大阪で皆既日食が観測できるのは、
西暦2947年。
日食を見る前は、
「そんな先のことはわからない。人類がいるのか、地球があるのかもわからない」
と思っていましたが、
日食を見た今では、こう思います。
「未来の人々にも、是非見て欲しい」
その為に何が出来るのか、何をすべきか考えるようになりました。
来年2010年7月11日には、イースター島で皆既日食が見られます。
モアイと一緒に皆既日食。
素晴らしいですね。
子供のころから、モアイは一度見たいと思っていました。
さてさて、どうしましょう。
必ず聞かれるのが、
「見えたのですか? 見えなかったのですか?」
という質問です。
答えとしては、
「見えたといえば、見えましたし、
見えなかったといえば、見えなかったです」
一言では答えられないのです。
「行って良かったですか? 行かない方が良かったですか?」
という質問には簡単に答えられます。
「行って良かったです」
皆既日食の物語は、
太陽と月が重なる瞬間だけではなく、
「皆既日食を見たい」
と思った時点から始っておりまして、
JALに電話して航空券を取ったり、
アウトドアショップに行ってテントを買ったり、
キャンプの練習をしたり、
大阪にいる時から、ずーっと続いていまして、
皆既日食の瞬間、2009年7月22日午前10時55分が過ぎた今でも、
まだ続いているような気がします。
奄美大島に到着してから、
毎日ずーっと晴れていました。
一度、夜中にスコールがやってきて、驚いたことがありましたが、
午前10時55分はいつも綺麗に晴れておりました。
前日の夕方から踊り始め、
夜中を過ぎ、22日になり、
海辺で護摩焚きがありました。
「明日はどうか晴れますように」
と皆がお祈りしました。
そのまま、朝までずっと踊り続け、
朦朧としながら、空を見上げると、一面の雲でした。
しかし、10時55分には綺麗に晴れると思っておりました。
流石に疲れたので、仮眠することにしました。
怖いのはそのまま皆既日食までずっと眠り続けることです。
「何をしに来たんだ」
となりますよね。
幸い2時間ほどで目が覚めました。
ところどころ晴れ間はありますが、まだ曇が多いです。
それでも晴れると信じておりました。
海辺に移動し、その瞬間を待ちます。
やがて、太陽に月が重なり始めます。
日食メガネで見ると、
太陽が欠けていく姿がはっきりと見えます。
風が強くなり、雲が増えてきました。
雲の向こうに見える太陽の姿が、徐々に小さくなっています。
そして、10時55分。
太陽の姿が消え、辺りは真っ暗。
星は見えません。
地平線の彼方だけが、薄ぼんやりと夕暮れのように赤く染まっています。
風は止まっています。
「ウオー」
という皆の感動の声が響き渡ります。
なぜか、寝ている人もいます。
これだけ暗くなれば、眠くなるのも当然ですが、
折角来たのですから、
「皆既日食ですよ」
起してあげました。
それでも、他にも何人も寝ています。
踊り疲れたのでしょうか。
隣に親子連れがいました。
5歳ぐらいの男の子がヤドカリを捕まえて遊んでいます。
お父さんが子供に向って、
「これ。ヤドカリなんかいつでも見れるから、太陽を見なさい」
と一生懸命言うのですが、
子供は、都会育ちでヤドカリが珍しいのでしょう。
「お父さん。ヤドカリはめったに見られへんけど、太陽はいつでも見れる」
もっともですね。
子供はずっとヤドカリを見ていました。
今はヤドカリの方が興味深く、
皆既日食の珍しさが分からなくても、
大人になったときは、理解するでしょう。
そして、親御さんに感謝すると思います。
2035年9月2日、
再び、日本でも皆既日食を見ることが出来ます。
ヤドカリの子は31歳。
2009年の奄美大島で体感した皆既日食のことを思い出すでしょう。
周りが徐々に暗くなって行き、
人々が歓声を上げていたことは、26年経っても忘れないはずです。
昨年の皆既日食の時、
高城剛が沢尻エリカにプロポーズしたことが話題になりましたが、
この浜辺でも、男性が恋人にプロポーズをしました。
周りにいた全員から、祝福され、
二人は、そのまま役場に向かいました。
この日、奄美大島の役場には、8組程が婚姻届を出したとか。
結婚生活は、
ひょっとすると、曇りの日もあるかも分かりませんが、
後にはきっと太陽が姿を現し、光を届けてくれることでしょう。
2分44秒、太陽は消えました。
長かったです。
やがて、太陽が姿を現しました。
空の彼方を見れば、
サーっとカーテンを開けるように、光が移動し、
再び、明るさに包まれました。
曇っていたので、
ダイヤモンドリングを見たり、
黒い太陽を見たり、
いわゆる、本当の皆既日食は観測出来ませんでしたが、
皆既日食を全身で感じました。
始めの言葉の、
「見えたといえば、見えましたし、
見えなかったといえば、見えなかったです」
というのは、こういうことなのです。
大阪で皆既日食が観測できるのは、
西暦2947年。
日食を見る前は、
「そんな先のことはわからない。人類がいるのか、地球があるのかもわからない」
と思っていましたが、
日食を見た今では、こう思います。
「未来の人々にも、是非見て欲しい」
その為に何が出来るのか、何をすべきか考えるようになりました。
来年2010年7月11日には、イースター島で皆既日食が見られます。
モアイと一緒に皆既日食。
素晴らしいですね。
子供のころから、モアイは一度見たいと思っていました。
さてさて、どうしましょう。